りゅういん

柳隠

字休然 生没年190年 – 269年 所属蜀

漢中の黄金囲を守り抜いた、蜀末の老将

能力値
統率 C
武力 D
知力 D
計略 C
政治 C
人望 C
関連年表
190年 蜀郡成都に生まれる
— 杜禎・柳伸と並んで名を知られる
蜀期 姜維に従って出征し勇略軍中第一と称される
— 牙門将・巴郡太守・騎都尉を歴任する
蜀末 漢中の黄金囲督となる
263年 鍾会の攻撃を防ぎ黄金囲は抜かれず
263年 劉禅の詔書を受けてはじめて城を開く
269年 晋の従事中郎・西河太守を経て八十歳で没する

略歴

柳隠、字を休然といい、蜀郡成都の人である。若いころから、同郡の杜禎・柳伸と並んで名を知られた。『華陽国志』後賢志は、その人柄を、正直で誠実、交わりに情が厚く、政務にも通じていたと記している。 たびたび大将軍姜維に従って出征し、事にあたっては計を立て、敵に向かえばみずから陣へ斬り込んだ。勇略は軍中に冠たりと称されたという。 牙門将・巴郡太守・騎都尉を歴任し、やがて漢中の黄金囲督となった。姜維が守備を集めた、その要害のひとつである。 景耀六年(263年)、鍾会の大軍が漢中に入る。柳隠は険に拠って守り、魏軍はついに黄金囲を抜くことができなかった。 やがて成都の後主劉禅が降伏し、蜀漢が滅んだのちも、柳隠はなお黄金囲を守り続けた。そして降伏を命じる劉禅の詔書が届くにいたって、はじめて城を出て鍾会のもとへ出向いた。このとき、すでに七十を越えていた。 晋の文王司馬昭はこれを聞いて嘉し、柳隠を従事中郎に用い、のち西河太守として送り出した。年老いて官を退き、八十歳で世を去った。

逸話

『華陽国志』が柳隠に与えた評語は、勇略冠軍——勇も略も軍中で第一——の四字である。これがかかるのは、姜維に従って出征していた時期である。生年を190年とすれば、姜維が北伐を重ねた二四〇年代から二六〇年代、柳隠はすでに五十代から七十代であった。隊の後ろで指図していたのではなく、その年齢で敵の隊列に突っ込んでいたことになる。 そして263年、黄金囲は抜かれなかった。これは柳隠一人の話ではない。この年の漢中で、魏軍が力攻めで落とした城はないのである。蔣斌の守る漢城、王含の守る楽城、柳隠の黄金囲——いずれも最後まで持ちこたえた。鍾会は各城に兵を貼りつけて包囲させ、その横を素通りして陽安口へ向かっている。 守りは機能していた。機能しなかったのは、その先の構想である。敵を城で食い止め、糧に窮して退くのを待つ——それが姜維の立てた漢中防衛の筋書きだった。ところが陽安関が内から開き、そこに蓄えてあった兵糧がそのまま魏の手に渡ったために、魏軍は糧に窮しなかった。柳隠は持ち場で勝ち、国は負けたのである。 本国が降伏したあとも、柳隠はなお城を開かなかった。囲督という任は朝廷から受けたものであり、成都が降ったことは、その守備命令が解かれたことと同じではない。だから『華陽国志』は順序を押さえて書いている——後主がすでに降り、しかるのちに詔書をもって柳隠に命が下った、と。降伏そのものを拒んだのではなく、手続きを踏まぬ降伏を拒んだのである。 征服した側は、この態度を買った。司馬昭が嘉したのは、早く降った者ではなく、命令が来るまで降らなかった者である。そして送り出された西河は、并州の北、匈奴が居住する辺郡である。蜀郡成都に生まれた男が、七十を過ぎて魏晋の北境を預かったことになる。 八十年の生涯は、そのまま一つの時代に重なっている。生まれたとされる190年は、董卓が洛陽を焼いて長安へ遷った年である。劉備の入蜀、諸葛亮の北伐、姜維の出征、そして蜀漢の滅亡までを見て、晋の天下で官を退き、八十で死んだ。蜀漢という国の始まりから終わりまでが、まるごと一人の生涯のうちに収まっている。

評価

柳隠は、老いてなお衰えぬ武気をもって、蜀の要害・黄金囲を守り抜いた忠勇の老将である。魏の大軍を防ぎきり、ついには本国が降伏してもなお、勅命が届くまで城を守り続けたその筋の通し方は、武人の節義を体現している。 亡国の混乱のなかにあって、あくまで秩序と忠節を守り通したその姿は、蜀漢の最後を飾る、堅実な忠臣の一人であった。

演義

小説『三国志演義』では大きくは描かれないが、蜀末に漢中の要害を守る将として名が挙がる。 本国の降伏後もなお城を守り抜いた実像は、蜀漢の落日にあってなお節を守った将の姿を物語っている。
本格三国志RPG

あなただけの武将で乱世へ。修行で鍛え、仲間を集め、城を取り、天下統一を目指す。

修行 登用 侵攻 天下図
ブラウザで無料・登録して今すぐ遊べる
新規登録して始める ログイン 登録は無料・すぐ始められます
情勢 第3期が満了したが、覇者は現れなかった…… 第2期が満了したが、覇者は現れなかった…… 第1期が満了したが、覇者は現れなかった……
三国志入門 初心者向けにやさしく解説する連載 入門を読む 三国志 歴史年表 184〜280年を「演義」と「正史」で読む 年表を見る
法人アカウント

あなたの記事を、三国志ファンへ

法人アカウントを取得すると、三國志.JP に記事を投稿できます。三国志に関心の高い読者に、あなたの記事を届けられます。

蜀・人望ランキング

お知らせ

現在お知らせはありません。