ちょうきゅう

張休

字叔嗣 生没年204年 – 245年 所属呉

太子四友に列した、張昭の子

能力値
統率 F
武力 F
知力 C
計略 E
政治 D
人望 D
関連年表
204年 呉の元勲・張昭の次子として生まれる
— 弱冠で諸葛瑾・歩騭・厳畯ら年長の名士と友として交わる
— 東宮に侍講し、太子四友の一人に数えられる
236年 父・張昭の死後、都郷侯の爵を賜る
241年 芍陂の役で顧承とともに下馬奮戦し、魏の王淩軍を食い止める
241年 この戦いの論功が、のちの党争の火種となる
244年頃 二宮の変の渦中で罪を得て、獄に下される
245年 交州への流罪が決まる
245年 日ごろ憎んでいた中書令・孫弘が、発つ間際に讒訴する
245年 詔書が下り、死を賜る(四十一歳)

略歴

張休、字を叔嗣という。呉の元勲・張昭の次子である。建安九年(204年)の生まれ。 若くして頭角をあらわし、父ゆずりの才学をそなえて、東宮に侍講する立場を得た。 その俊才を認められて皇太子・孫登の側近に選ばれ、諸葛恪・顧譚・陳表とともに「太子四友」の一人に数えられた。兄の張承がすでに侯に封じられていたため、父・張昭の死後、張休には都郷侯の爵が賜られている。 赤烏四年(241年)の芍陂の役では、顧譚の弟・顧承とともに馬を下りて奮戦し、魏の王淩軍の進撃を食い止めた。だがこの戦いの論功が、のちに党争の火種となる。 太子・孫和と魯王・孫覇が後継を争う二宮の変が激化すると、張休もまたその渦に巻き込まれた。太子方に近いとみなされて罪を得、獄に下されたうえ、交州へ流されることになる。 そして流刑に発つ間際、中書令の孫弘が讒訴した。詔書が下り、張休は死を賜った。赤烏八年(245年)、四十一歳であった。

逸話

張休を殺したのは、二宮の変そのものではない。流刑に発つ間際の一言であった。 太子方に近いとみなされて罪を得た張休は、獄に下されたうえ交州への流罪と決まった。ここで終われば、生きて帰る望みもあり得た。実際、同じく交州へ流された顧譚は、幽閉のうちに著述を残して四十二歳まで生きている。 ところが、張休には積年の敵がいた。中書令の孫弘である。『三国志』はこの人物を「佞偽にして険詖」——へつらいと偽りに満ち、陰険であると評する。張休はもとよりこれを憎んでいた。 そして流刑に発つまさにその時、孫弘は機を逃さず讒訴した。詔書が下り、張休には死が賜られた。 日ごろ正面から嫌っていた相手が、相手がもう手の届かない場所へ去る直前に、最後の一突きを入れたことになる。党争の大きな流れが張休を獄へ送り、個人の恨みがその命を奪った。 なお、この孫弘という人物の末路も付け加えておきたい。孫権の死後、孫弘は政敵の諸葛恪を除こうと図ったが、計画が漏れて逆に殺されている。 張休の若い日は、これとはまったく違う明るさを持っていた。弱冠のころ、すでに諸葛瑾・歩騭・厳畯といった年長の名士たちと友として交わっている。父は孫権にも面を向けて諫めた元勲・張昭であり、その学問を継いで東宮に侍講した。皇太子・孫登が選んだ四人の側近——太子四友の一人である。 芍陂の役では顧承とともに馬を下りて奮戦しており、戦場での働きも確かであった。 その四友のうち、諸葛恪は宴席で誅され、顧譚は交州で客死し、張休は流刑地へ向かう途上で死を賜った。陳表ひとりが、党争の前に病で世を去っている。孫登が死に臨んで「内に置けば腹心となり、外に出せば爪牙となる」と推挙した人材は、こうして一人ずつ失われていった。

評価

張休は、元勲・張昭の子として才学をそなえ、太子四友に列した俊英でありながら、二宮の変に巻き込まれて若くして命を落とした。しかも流刑で済むところを、日ごろ憎んでいた中書令・孫弘が発つ間際に讒訴したために、死を賜ることになった。 諸葛恪・顧譚・張休――太子四友に数えられた俊才たちが、こぞって後継争いに散っていったことは、呉が有為の人材をいかに空しく損なったかを、痛切に物語っている。

演義

小説『三国志演義』では大きくは描かれないが、名臣・張昭の子としてその名が伝わる。 太子四友の一人が党争に散った史実は、呉の宮廷の内訌の深刻さを示すものとして知られている。
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