著者 | 横山光輝 |
出版元 | 潮出版社 |
発売日 | 1971年 |
フォーマット | コミック |
冊数 | 全60巻 |
価格 | 440円 |
公式サイト | 横山光輝オフィシャルサイト |
三国志ファンなら定番、そして王道はやはりこれしかないでしょう。
横山光輝三国志。
この作品は、全60巻(愛蔵版は全30巻)長編作で有名な横山光輝による歴史漫画。
私も幼少期におこづかいを貯めながら、1巻ずつ買い漁ってたので、今でも全巻手放さずに愛用している作品です。
三国志演義ベースで劉備(りゅうび)が主人公。
画は15巻以降、本格的歴史漫画として変貌していくのがわかる(笑)。それ以前は、演義ベースとは云え、大袈裟な部分もあり、横山光輝氏の作品・闇の土鬼などのノリに近いものがありました。
全60巻を「前・中・後」に分けるとするならば、前期は劉備の苦労が伺えます。黄巾の乱や董卓の横暴、そして曹操の悪に満ちた野望など、乱世に生きる群雄達。
中期は、ほぼ劉備中心に描かれており、諸葛亮の登場で劉備が蜀を統一するところでしょうか。後期からは、関羽の死。張飛や劉備も相次いで亡くなり、諸葛亮の天才ぶり発揮といった内容です。最後の60巻は、これも蜀を中心に話は始り、姜維(きょうい)奮戦の模様でおよそ30年分を凝縮した形で幕を閉じますが、マニアとしてもっとその先を見たいというのが本音でしょう。
そして、横山光輝独特のキャラが出ているところも魅力の一つです。
戦場での鐘の音「ジャーーンジャーーン」
驚いた時「げぇ!」
怖がる時「あわわ」
困った時「むむむ」
キャラのセリフで必ず決まったパターンがあります。こういうところも押さえながら読むのも横山三国志の醍醐味。
約30年前はA4サイズ全42巻でありました。当時のA4サイズは大変貴重です。お持ちの方は羨ましい限りです。三国志の登竜門作品であるといっても過言ではないと断言できます。
漫画家・横山光輝氏は2004年4月15日にご逝去されました。三国志以外にも、鉄人28号や赤影、バビル2世、魔法使いサリー、また、中国歴史漫画は、項羽と劉邦、殷周伝説、水滸伝、史記など・・・素晴らしい作品を数多く残しております。